勝手口ドアの断熱対策で得られる3つの効果とメリット・デメリット

勝手口ドアは家のなかに本当に必要?キッチンに取り付けたほうがいいの?

家を建てるときやリフォームを考えたときに

ふとこのような疑問を抱いたことはありませんか。

「勝手口ドア」はあると便利そうだけど、そもそもどんな点で便利なのかわからないという人も実は多いかもしれません。

勝手口ドアにはもちろんたくさんメリットもありますが注意するべきデメリットもあります。

また、勝手口ドアを設定するときに断熱対策することでさまざまな良い効果を得ることができます。

今回は、勝手口ドアの断熱対策で得られる3つの効果・メリットやデメリットをご紹介していきます。

 

 

勝手口ドアを設定するメリットとは

家のなかに勝手口ドアを設定するメリットとは、どのようなものがあるのでしょうか。

 

家族と来客で使い分けができる

家に勝手口ドアがあると玄関は「来客用」、勝手口ドアは「家族用」と使い分けが可能になります。

たとえば、急な来客が訪ねてきた場合は玄関で来客対応をします。勝手口ドアを設けてない場合は、家族が用事で外へ出るために来客のいる玄関を通らなくてはなりませんが勝手口ドアがある場合は、来客を気にせずに勝手口ドアから外へ出ることができます。

また、子供が外で遊んで泥だらけになって帰ってきた時、ペットの散歩の出入りにも勝手口ドアがあれば玄関を汚さずに家の中へ入ることが可能です。

 

ゴミをすぐに外に出せる

 

キッチンから出るゴミを家の中に置いておくと、キッチンや家の中に悪臭がこもってしまったりハエやゴキブリなどの害虫が発生して衛生面でも悪影響を及ぼす可能性があります。勝手口ドアがあると、勝手口から外へ直接ゴミを出すことができるため臭いを気にすることもなく衛生面を清潔に保つことができます。

 

風の通りがよくなる

 

勝手口ドアの窓を開け風の通りをよくするすることで、料理の気になる臭いを外へ出し軽減したりキッチンからリビングなど家の中を換気するのにも役立ちます。勝手口ドアの窓を開け閉めし風通りをよくすることで家の中の湿気対策や防カビ対策にもつながります。

 

勝手口ドアのデメリット

勝手口ドアを設けると、さまざまなメリットがあることが分かりました。では勝手口ドアのデメリットとは何でしょうか。

 

熱が逃げやすい

キッチンの勝手口ドア付近は、隙間風が入ってきて寒かったりせっかく暖房が効いていても熱が逃げやすいという問題もあります。このようなデメリットをカバーするには勝手口ドアの断熱対策が有効になります。

断熱対策として、アルミと樹脂を合わせたものを使用すると高い断熱性能が期待できます。また、ガラスも熱を逃さない断熱タイプや夏は涼しく冬は暖かい遮熱タイプなども出ているため自分の家に合った素材を選ぶとよいでしょう。

 

防犯面の不安

勝手口ドアを設けることで「防犯面」の不安がでてくるのもデメリットのひとつでしょう。勝手口ドアは玄関よりも目立たなく家の外側から見えずらい場所に設けることが多いため、空き巣などにも狙われやすい場所といえます。

勝手口ドアを設ける際には、防犯面を考慮し勝手口付近に歩くと音がする石を敷いたり暗いのが気になるなら証明を設置したりとあらかじめ対策をしておくことが必要です。

また、勝手口ドアにも防犯面を強化したものが多くあり勝手口ドアの内側のつまみ(サムターン)を侵入した犯人が開けられないよう着脱が可能なサムターンもあります。

現在の勝手口ドアは、ピッキング対策としてダブルロックが標準で装備されているものも多くガラスを簡単に破壊されないよう耐貫通性に優れているガラスなどを使用したり防犯面に配慮し安心して使える勝手口ドアがたくさん出てきています。

 

安全面の不安

小さいお子さんがいる家では子供が勝手口ドアを勝手に開け閉めして、手を挟んでしまう心配や網戸から虫が侵入してきてしまうなど安全面での不安もあります。

安全面での工夫がされている勝手口ドアも多く登場しています。窓を開けた時でも虫の侵入を防ぐため、通常の網戸の目よりも細かいメッシュ素材を使用しているものやドアを閉める際ゆっくりと閉まる構造のドア、ピポットヒンジ(扉の上下端に付ける丁番)を框の中に隠し子供が指を挟まないよう工夫がされている勝手口ドアなどがあります。

小さなお子さんがいる家庭はこのような安全性の高い勝手口ドアを選ぶのをおすすめします。

 

勝手口ドアの断熱対策で得られる3つの効果

勝手口ドアには断熱対策を行ったほうが一般的に良いといわれますが、断熱対策をすることでどのような効果が得られるのでしょうか。

 

省エネ効果

 

勝手口ドアのデメリットとして、隙間風が入ってくることや熱が逃げやすい点をあげました。断熱対策をしていないと家の中で寒い時に使用するエアコンの風が外へ出ていきやすくなります。

そのため、エアコンによる寒さ対策を行っても暖房の効果はじゅうぶんに発揮することができません。勝手口ドアの断熱性能を高くすることで、室内の熱を外へ逃がさず家の中の温度を一定に保つことができ省エネの効果を高めることができます。

 

健康面の効果

 

とくに寒い冬などは、暖房の温かい風を外へ逃がしてしまうと家の場所によって温度が高いところや低いところが出てきてしまいます。家の中でも場所によって温度に差が出てきてしまうと、ヒートショックも起きやすくなったり風邪をひきやすくなったり健康面にも影響が出てきてしまいます。

暖房を使う機会が多いリビング近くにキッチンがある家は多いでしょう。そのため、温かい風を逃がさないよう勝手口ドアに断熱対策をしておくことで断熱性が上がり家全体の温度差をなくすことにもつながります。

結果、断熱対策によってヒートショックなどの心配もなくなり家族の健康面にも良い影響を与えるのです。

 

衛生面の効果

勝手口ドアの断熱性を高めることで衛生面でも効果を発揮します。たとえば、室内外の温度差が原因で発生する「結露」も断熱対策をすることで温度差が少なくなり結露ができにくくしてくれます。

結露ができにくくなると湿気などから発生するカビも防止することにつながるのです。

また、北側に作られることが多いキッチンに勝手口ドアを取り付けることでキッチンに採光や風を取り入れることができるため害虫などの発生しにくい環境をつくることにも役立ちます。

このように、勝手口ドアの断熱対策によって衛生面のさまざまな良い効果が期待できるでしょう。

 

まとめ

勝手口ドアは、家の目立たない場所に設けられていることが多いため忘れられがちな存在でもあります。

しかし、勝手口ドアがあることで家族の用途によって使い分けができたり、リビングに隣接していることも多いことから、キッチンからリビングを通り廊下や玄関など家中に換気を促したりと重要な役割を果たしています。

現在では、防犯・安全面でもしっかり工夫・対策のとられた勝手口ドアがたくさん出てきているため家の性質や希望に合った勝手口ドアを選べて安心です。

また、勝手口ドアの断熱対策をすることで夏は涼しく、冬は暖かい環境が実現できます。それと同時に省エネにもつながり家族の健康改善などさまざまな良い効果が期待できます。

 

 

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著者情報
株式会社ブルーマテリアル専務取締役 日比野晴彦
日比野晴彦
株式会社ブルーマテリアル 専務取締役
 
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